三重大学50年史「ニュースレター」No. 1(1995. 6.20発行) |
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いわゆる新制大学として発足した三重大学も、早いものでそろそろ開学50周年を迎えようとしている。本学でもこれを記念して「50年史」を発刊すべく数年以前から準備を始めているところで、関係者の皆さんには現在非常な努力を重ねていただいている次第である。
常々思うことであるが、100年史、500年史も結構であるけれども、そのはじめとして50年史はもっとも必要かつもっともタイミングの良い企画であろう。50年という歳月はもちろん人類さらには宇宙の悠久の歴史に比べればほんの一瞬に過ぎないが、個人の生命の単位からすれば長い長い時間であり、また、これだけ生きると過去を振り返る余裕も生まれてきて、同時にその過去の歴史から未来への展望を改めて意識する、というほどの時間だ。しかもそれは創設時のさまざまな出来事を覚えておられる人もかなりご存命でいらっしゃる時間でもある。
その意味からすれば50年史は是非とも編んでおくべきものであろうと思う。当時苦心された名誉教授の方々からの聞き取りも計画されている由で、出来上がりがたいへんに待たれるところである。
50年の間に多くの有名無名の方が通り過ぎていかれたわけだが、一人ひとりが自分の人生の幾ばくかを三重大学に賭けて生きておられたのであって、三重大学もそれだけまた自己の存在をその人びとに負うていると言うことができる。
面白いことにこうして構築されてきた三重大学は、だからといって、ものや思考の単なる寄せ集め、雑然とした集合体ではない。このくらいの時を経ると、ひとつの機関は自ずと有機的な統一体として注目すべきアイデンティティを持つに到る。そうした集合体のアイデンティティは時として個体のそれに負けない強靱さを持つことがある。
三重大学のそれがどのようなものかについて云々する紙面の余裕がない。むしろ50年史を手にされた読者にその時点でそれぞれに受け取っていただきたいものだ、と願っているのだが、しかし、大学のアイデンティティとわれわれ構成員個人のアイデンティティがどのようにぶつかりあい融合するか、に三重大学の今後がかかっている、ということは確かで、50周年記念事業がそれをわれわれ自身に自覚させてくれる機会となることを深く期待するものである。
50年史の完成が熱望される所以である。
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開学50周年記念誌 (以下、記念誌というは、三重大学50年間の歩みと到達点を記録しその継承と21世紀を展望した本学の創造的発展に資する基礎資料を整理して刊行するものとする。
II. 編集組織
III. 各委員会の役割
刊行専門委員会は、記念誌の企画及び編集を行う。
編纂室委員会は、記念誌のうち通史に係る資料の収集・整理・保存、通史の編集及び部局編集委員会との連絡・調整等を行う。
部局編集委員会は、記念誌のうち部局史に係る資料の収集・整理・保存及び部局史の編集等を行う。
IV. 編集方針
V. 編集・刊行計画
記念誌は、開学50周年(平成11年5月31日)までに刊行し、記念式典において配布できるようにする。
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三重大学開学50周年記念事業委員会の下に記念誌刊行専門委員会を発足して、1年半が過ぎました。この間の委員会の歩みを以下に概略して紹介します。
(この外、編纂室委員会がこの1年半の間に9回にわたって開催されている。)
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三重大学開学50周年記念誌刊行専門委員会は、三重大学の半世紀の記録を収集するために、資料の発掘作業をおこなっています。このための資料・写真などをお持ちか、また所在をご存じの方は、下記にご一報いただければと存じます。
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