館長懇談会

平成22年11月24日(水) 12:00-13:00 於:附属図書館3階会議室
出席者: 松岡理事(館長), 延長開館スタッフ学生6名, 菅原教授, 塚本教授, 長澤准教授(研究開発室)
陪席者: 山村部長, 湖内課長, 河谷副課長, 豊田係長, 樋本係長

(松岡)
館長懇談会にお集りいただきありがとうございます。
昨年は一般の学生を対象に実施しましたが、今年は図書館で働いていただいている学生の皆さん方に、サービスを提供する側からの視点も交えて、図書館についてご意見をください。

1. 普段学習・研究で主に使っている場所はどこですか。

(学生A)
既に研究室に配属されているので、研究室で勉強している。
配属前は、講義の空き時間は図書館で、講義の予習等のために、1日に1-2時間程度は使っていた。
(学生B)
勉強は家でやっており、図書館はほとんど使っていない。
(学生C)
1年生のときは図書館に来ることが多かったが、2年生になったら授業等が忙しくなったので家で勉強することが多い。図書館を利用する際は、理系なので1階奥の理系図書が配架してあるエリア付近が多い。
(学生D)
勉強は主に家でやっているが、レポート作成のためにパソコンコーナーをよく使う。
(学生E)
3年生からは研究室に配属されたが、図書館もよく使っている。
まわりの学生は、人文学部のラウンジも活用している。
(学生F)
本を借りることが多いので、図書館で借りて、研究室付近の資料室で勉強している。
月に20-25冊借りている。
(松岡)
勉強のスタイルもそれぞれですね。図書館以外でもよく勉強されているのがわかりました。

2. 三重大学図書館の雰囲気はどうですか

(学生F)
古い本が配架されたままになっているのは気になる。
利用者のマナーが悪いと思うことがある。(例:雨の日の傘をたたまずに閲覧エリアに入ってくるなど)
(学生E)
学生のマナーが悪い。(例:傘袋の回収ボックスにゴミを捨てるなど)
他大学の学生は、落ち着いた雰囲気があると言っていた。
公共図書館に比べても、子どもがいないので落ち着いた雰囲気を感じる。
(学生D)
マナーが気になる。(例:ゴミが多い、試験期にはゴミ箱から溢れるくらい。また、飲食が目立つ。)
(学生C)
かつて通っていた大規模の私立大学に比べると、蔵書が質・量ともに劣っている。
勉強に使える図書はあるが、趣味的な新しい図書が少ない。
その反面、静かでこじんまりしていて勉強しやすい雰囲気がある。
(学生B)
学生が主なユーザーなので、公共図書館等と比べて静かである。
(学生A)
勉強はしやすい環境であるが、蔵書が古く、新しい情報・資料が入手しにくい。
(湖内)
先生方に最新の資料を推薦していただくようにお願いしています。理系の図書は単価も高くなかなか揃えきれていないのが現状ですが、努力します。
(松岡)
学生用図書費として、相当額を投入しているが、全体の蔵書が古い中で目立たないこともあるかもしれません。
(湖内)
専門書が少ない状況で、趣味的な本を沢山購入するのはなかなか難しいところです。
(学生F)
利用頻度が高い本はぼろぼろになるので、ブックカバーを付けて保護してははどうか。
(湖内)
本のカバー自体に価値のある物にフィルムコート処理をする場合がありますが、コストもかかることから、全体的には実施していません。

3. 利用者からのクレームや困ったことはありませんか

(学生F)
飲食禁止のため、紙コップ飲料の持ち込みををとがめた際に、「ハイ」と返事はされてもそのまま入館されてしまう場合があり、どうしようもない。
(湖内)
ペットボトルは鞄にいれてならOKですが、それ以外は持ち込み自体を禁止しています。
ひっくり返されて、床にこぼれた跡も沢山あります。飲食したい利用者には、ゲート外に飲食可能エリアを設けています。携帯も館内禁止です。
(学生F)
マンションの階上にいる三重大学の学生に対する苦情を申し出てこられた方がいたので、学務部を紹介した。

4. 共通教育ラーニングコモンズについて

(学生C)
図書館よりリラックスして使えるように感じる。
※他のメンバーは存在を知っているが、利用経験なし。
(長澤)
PR不足ですね。また、共通教育3号館(十字校舎)の中にあることから、動線が悪いという問題があるかもしれません。
(学生F)
人が多いと嫌なので、静かに勉強できる図書館を使っている。
(学生E)
2年生以上になると、共通教育3号館を利用する機会が少ないので、立寄る機会が少ないのではないか。私は、一人で自習する目的で使った。
(松岡)
共通教育には別に自習室がありますが、静かに個人で学習するスペースを想定しています。
(学生E)
外国語の勉強として、留学生と会話するために、図書館の共同学習室を利用したことがある。
(長澤)
ラーニングコモンズについて簡単に説明すると、グループ学習もできる部屋が2部屋あり、他は机と椅子は自由に動かせるオープンスペースとなっています。
自分たちが必要なように自由に空間を作ってもらって学習できるスペースです。
何か、気付いたことや要望、改善点等があれば、入口に設置したメッセージボードに書き込んでください。本学の工学部の大学院生がデザインしてくれたものですので、愛着を持ってもらえれば嬉しいです。

5. 新しい図書館の機能として期待するものは

(学生A)
飲料が飲めるようにした方がよい。
本を借りないが、勉強だけしたい学生もいるので、資料を持ち込まないエリアを作り、そこは飲食可能にすればよいのではないか。
(学生B)
勉強するときに飲み物を飲みたい方なので、飲食ができるとありがたい。
(学生C)
蔵書が不十分なので、増設スペースには、新しい本を増やしておくべき。
飲食については、ウォータークーラーをおけばよいのではないか。
(学生D)
飲食スペースを分離してはどうか。
(学生E)
飲食できたらいいなぁと思うが、書架が狭いのを解消する方を優先して欲しい。
プレゼンテーションを練習するスペース(プロジェクタ、区切られた空間)が欲しい。
(長澤)
最近、ラーニングコモンズにもプロジェクタを置いたので活用してください。
図書館のカウンターでプロジェクタを貸し出して、共同学習室で使ってもらうようなことはできないでしょうか。
(学生F)
個人的には、本を読んでいるときには飲食禁止が必要だと思うが、スタッフの目の届かないところで飲食されて資料が汚されるよりは、飲食可能なエリアを設けた方がよいかもしれない。
(松岡)
声を出しても良いスペース、静粛なスペースのゾーニングはどのように配置したらよいと思いますか。また、その比率はどうですか。
(学生F)
8割くらいが静かなスペースがよいと思う
ひそひそ声でも気になる場合もあり、現状では、静粛が確保されているとは言えない。
(学生C)
鉛筆の音ですらがうるさい場合もある。
(松岡)
他に斬新なアイデアはありませんか?
(学生C)
勉強に時間をとられており、趣味的な分野に手を伸ばす余裕がないので...。
(学生E)
大学図書館なので、娯楽面よりも学術面を重視して欲しい。

6. 電子書籍やiPadなどの電子デバイスについて

(学生E)
iPadを買ってまで読もうとは思わない。少し価格が高いように思う。
(松岡)
大学の教科書は、ここ10年で全てデバイスに入る様になるのではないかと個人的には考えています。
動画と連携することなどが可能であり、新しいタイプの教科書となる可能性も考えられます。
大学によっては、電子資料化をどんどん進めようという考え方を取るところもあるが、どう思ういますか。
(学生E)
電子書籍は、複数の本を見比べたりて、必要な箇所に付箋を付けたりしたり、とばしヨミに向かない様に思う。
(湖内)
日本の場合、電子書籍の動向が読みにくい状況です。
電子オンリーになるとしても、いつ頃になるのかは誰もわからないため判断が難しいところです。
(松岡)
研究分野(特に理系)では、既に電子ジャーナルに移行しているが学生の皆さんの目からは実感がわきにくいのかもしれませんね。
(菅原)
図書館が過渡期にあることは間違いないようです。電子情報化はひとつの方向ではあるが、紙媒体も重要であり、過渡期自体が長く続くように思います。
複数の視点から将来像を考えていかないと、思わぬ結果となるかもしれません。
(学生F)
文芸書も、趣味としての意義だけでなく、現代の社会や思想を反映したものとして、学術的な意義を持っており、増やすべきだと思う。
(学生E)
電子化が進み紙媒体が無くなると、図書館はどのようなイメージになるのでしょうか。
(松岡)
いろいろな考え方がありますが、私は、資料はサーバに蓄積されて提供され、パソコンやiPadなどにダウンロードして読まれるようになるのではないかと思います。図書館は学習の場として機能することになるようになるのではないでしょうか。
(長澤)
研究面ではどんどん電子化が進むでしょうが、学習教育面は紙媒体と電子資料のハイブリッドでいくのではないかと思います。また、大学の性質や方針によって異なるでしょう。
学生の声を聞くことは重要ですので、構成員として声をあげてください。


(松岡)
いろいろなご意見ありがとうございました。他に思いついたアイデアや要望等があれば、図書館の改修等の際に反映できるかもしれませんので、どんどん知らせてください。